
高知県高岡郡日高村出身。
高知市内の福祉施設に勤務した後、1980年に別冊少女コミック(小学館)『ひとつちがいのさしすせそ』でデビュー。2003年から、老人介護を題材にした『ヘルプマン!』をイブニング(講談社)で連載開始。高齢社会の問題点をリアルに描きつつも、軽いタッチと親しみやすい人物が登場する事などから、幅広い層に支持されている。
がっかりされるかもしれませんが、“草刈機”じゃないんですよ(笑)。“くさか”は、出身地です。高知の西の方にある高知県高岡郡日高村という所なんですが、昔は“日下”って呼ばれていて、今でもJRの“日下駅”があります。最初にペンネームを考えたときに、自分に縁のあるものじゃないとすごく照れがあって。まず出身地を持ってきて、そのあとに何を付けるか…すごい若気の至りでね、“リッキー・ホイ”っていう香港の俳優さんの大ファンだったので、リッキーから“りき”をもらって一人で喜んでいました(笑)。漢字は当て字で、日下は田舎だから山里の里に樹木の樹ということで“里樹”。一応、そういう思いがあったんですね。それで最初、編集社に出したら「ふざけた人ですね」って言われて、その時に初めて“くさか里樹”=“草刈機”に気付いたんですよ。でもまあいいか田舎だしって感じ。名前を覚えていただけることも多いですしね。
でも、本や自分の持っているイメージだけで書こうとしたらすごく狭いものになってしまうので、やっぱり現場に行って目の前で見て肌で感じるようにしています。実際に自分で見たり触ったり味わったりというのがないと描けないタイプなので、編集さんは大変かもしれないですね。
そうですね。そう思ったらすごく不思議ですよね。その(就職した)福祉施設は、選んだわけじゃなくて、たまたま求人があったんです。そこで知的障害者の人たちと一緒に過ごした事は、私にとって目から鱗が落ちるような出来事でした。なんかすごい壁があったんですよね、障害者の人たちに対して。「人間は平等だ。だから絶対特別視しちゃいけないんだ」って当たり前じゃないですか。その当たり前のことを今は全く意識することなく普通に思えるようになったのは、やっぱりあれが原点だったかもしれません。